昨日は仕事を終えて立川から電車に乗りました。吃驚したことに、東京にしてはかなりの勢いで雪が降っていました。天気予報で、「午後には雨が降るでしょう、雪になるかも知れません、」と言っていましたので、雨は覚悟していたのですが。また、もしかすると雪がちらつくかも知れないとも思ったのはありますが。まさかこれほどの雪とは。電車の窓から見える雪はチラチラどころかしっかり降っていました。地面も屋根も真っ白で、数センチは積もっていました。
東京は4月になっても雪が降るところですから、1月に雪が降るのは当たり前ではあったのですが、少し前の雪の予報の時には雪も雨も降りませんでしたので、ちょっと甘く見ていました。大雪になったら困るなと思いました。少しの雪でも交通がストップしますから。三鷹まではかなりの降り方でした。困ったなと思いました。ところがです。吉祥寺に着いてみましたら霙でした。
吉祥寺と立川との天候の異なりを改めて実感しました。立川ではホームに立っている時も、凍えるような空気の冷たさと刺すような風に身が震えました。普段はほとんど意識しませんが、立川に比べると吉祥寺はほんのわずかに空気も和らいでいるのでした。それで思い出しました。仕事で横浜まで通っていた頃、西荻窪で10㎝の雪でしたら新宿では5㎝以下でした。横浜駅で雪でも金沢文庫では雨ということもありました。金沢文庫で雪でも横須賀では雨ということも多かったです。日々の天気予報を聞いていても気がつくことではあったのですが、やはり日本は南北に長い国なのですね。そしてその差は、関東地方の中にいても気がつくことだったのですね。
明けて今日、夜明けも少し早くなってきました。おまけに朝から気持ちのいい晴天です。青空と光に誘われて外に出てみますと、まあ、なんと、春の先駆けがあちこちに見えるではありませんか。
まずは臘梅です。まだ蕾は固いのですがほのかに香ります。この子が家に来てからそろそろ一年になるのですね。
次が山茶花です。一輪だけきれいな色で咲いています。昨日の雨に洗われてなんと瑞々しい。
さて、臘梅に蕾がついているならばと、八重の梅と紅梅を見にいきました。どちらも花はまだですが、いっぱい蕾をつけていました。そして赤い木瓜の花が、やはり、一輪、二輪咲きかけています。柿の木の芽も黄緑色に光っています。
寒の入りを迎えてから、陽射しが少しずつ強くなっていくのを感じます。小学校のとき、友達が「光の春」という言葉を教えてくれました。「春は、光の春では始まるのよ」と。年が明けて少しすると光の春を感じ、そのたびに友達の顔を思い出します。光の春から花の春へと移っていくのですね。光の春は先への希望へと誘う萌しのようで、心を幸せにしてくれます。
光の春の先に、今日のような春の訪れに出会いますと、花の春、そして暖かい春が待ち遠しくなります。「赤い鼻緒のジョジョはいて」のみいちゃんではありませんが、春よこい、早く来い。