2021-02-01から1ヶ月間の記事一覧

チョーサーの身過ぎ世過ぎ

キーツは、シェイクスピアには「ネガティブ・ケイパビリティ」があったと書きましたが、折々に、13世紀の詩人チョーサー(Geoffrey Chaucer, 1340頃 – 1400)もその一人ではなかったかと思うのです。 チョーサーは「イギリス詩の父」と言われ、中世を代表する…

「永遠」に思う

このブログでキーツに触れたことから、かつてサークルで読んだ英詩のいくつかを思い出しました。当時はロマン派の英詩が好きでしたが、その理由の一つは、彼らが何らかのありようで、魂の永遠を希求していたからだと思います。 キーツの「ギリシアの古壺 (“O…

ネガティブ・ケイパビリティ

2月3日の朝刊に目を通していると、「ネガティブケイパビリティ(negative capability)」という言葉が飛び込んできました。帚木蓬生さんのコラムでした。「新型コロナウィルスの感染拡大が続く中で答えのない事態に耐える力を指す」という意味で用いた言葉と…