花の春

 世相は同じですが、季節は確実に移っているようです。東京の桜も開花し、お花見の 時期になったのですね。思うこと多い日々ですが、季節を忘れずに咲く花に励まされます。

花が終わるとそのうちに実がなります。大きな黄緑色の実です。これも食することが出来るようで、今年は頑張ってみようかな、と思っています。

 木瓜はしばらく前から開きかかっていましたが、今朝は満開になっていました。家の木瓜はこの赤と、赤と白の斑のと2本ありますが、斑の方はあまりきれいに咲かないうちに散ってしまいました。残念です。

花ニラの花を見たのは東京に来てからです。実家の場所は国道沿いで、道端や畦道に 咲く花はあまり知りませんでした。きれいだと思いました。たくさん、たくさん咲くとうれしいです。でも一輪挿しでも花瓶でも家の中に飾るとすぐに弱ってしまいます。やはり野の花は野に咲くのがいいのでしょうね。

 それから必ず暖かくなると咲くのが花ニラです。まだ、あちこちにチラホラですが、もう少しすると、庭中咲き乱れます。これは50年以上も前に義妹が1本庭に植えたのが最初で、以来繁殖力が強く、庭中のあらゆる所に咲き、風に揺られ、目を楽しませてくれました。もう少しすると花大根も混じります。

 

 昨年、球根を植えた鉢が芽を出し、葉を伸ばし、花を咲かせ始めました。一番先に白いヒヤシンスが開きました。終わりかけましたらピンクのヒヤシンスが咲きました。

ヒヤシンスは紫と思っていましたが、いろいろな色のヒヤシンスがあるのですね。今年は白と濃いピンクのヒヤシンスを植えてみました。

義父が生きていた頃、春にはガレージから縁側までのアプローチに沿って、クロッカス、ヒヤシンス、ムスカリが咲きました。いつの間にか手入れが悪くてなくなってしまいました。

 

 それから一鉢に (理想的には) 次々と花を開かせることになっている大きな鉢もストック、パンジーに加えてムスカリ、ヒヤシンス、チューリップが開きました。植えた家人は、はじめてにしてはまあまあだと、一人満足しています。

ストックやパンジーがこんなに長持ちするとは思いませんでした。はじめはパンジーとストックだけでしたが、ムスカリとチューリップが加わって華やかになりました。

 

 この家の男たちは(植木や花の世話が不得手な私が言う資格は全くないのですが、)あまり花を育てるのは上手ではないようです。家人は花が好きで良く植えますが、なかなかうまくいきません。亡くなった義母は「特に花の世話が好きなのではないけれど・・・」といいながら、毎年見事に花を咲かせ、冬を越させ、庭にはいつもきれいな花がいっぱい咲いていました。昨年久しぶりに庭に球根を植えてみましたが、花が咲いて本当に嬉しいです。

 遅ればせながらもこれから少しずつ花を咲かせていったら、見る度にかつて一緒に笑った、または笑えたであろう二世代、三世代前の家族たちを思うことだろうと思います。50年前に植えた福寿草も今年もたくさん咲きました。年月というものはたいしたものです。